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まつ吉コラム #4

執筆者の写真: HANAIプロダクションHANAIプロダクション

更新日:2019年10月1日

こんばんは、まつ吉です。


9月28日(土)にHANAIプロダクション手話発表会がありました。

お客様も来てくださり、嬉しいやら緊張やらで、ドキドキした雰囲気の中スタートしました。


今回の発表会は、「劇」と「言葉のズレ」を発表しました。


【劇】

・花咲じいさん

・金の斧、銀の斧


【言葉のズレ】

・朝飯前

・膝が笑う

・道草をくう

・目が点

・油を売る

・目茶苦茶

・借りてきた猫

・耳にタコ


劇では、演技とCLを織り交ぜながらの演出を。

言葉のズレでは、言葉にこだわりすぎると、ろう者と聴者で会話した時にズレが生じてしまう!という内容を劇で。


言葉のズレ?

それはどんな内容なの?と気になる方に…

一つだけ内容を紹介しますね。


「膝が笑う」ことば。

聴者、ろう者の2人長距離、長時間歩いていました。もうヘトヘトです。


聴者 「膝が笑ってるよ…」

ろう者「えっ?膝が笑う??!!」


ろう者は、不思議そうな顔をして聴者の膝に目を向けます。膝って笑うの?えっ、友達の膝には顔があるのか…??!と膝を触ろうとします。


聴者「何?何?えっ?何で膝を触わるの?」となります。


その時に、その会話を見ていた友人が説明に入ります。「膝が笑うという意味は、疲れているという意味。疲れて膝がガクガクしている様子を、人が笑っている様子に見立てているんだよ。」と。


この言葉のズレ…なぜ起きたのでしょうか?

聴者は言葉にこだわり、その言葉に手話を当てはめただけでした。そのため、意味が違って伝わってしまい、結局ろう者には通じておらずズレが生じてしまったのです。


そして、なぜこのズレが発生したのか…

それは、聴者とろう者の文化の違いも大きく関係がしているからなんです。

・手話と日本語は全く違う言語

・ろう者の方は、文章が苦手※手話には「てにをは」のような助詞はありません。

というように、MCでも説明をしながらお客様に説明をしていきました。

この言葉ののズレなんですが、私たちが一番苦労したことが、ろう者の発言であったり行動なんです。


ろう者の人が、どのように想像するのか、どんな行動するのか…

〇〇みたいな行動するのかな?と考えて表現すると、先生から「そんなことしないよ!普通に人として考えたら、しないでしょ!!」みたいな事がたくさんありました。


例)「ツメが甘い」という言葉。

爪が甘いの?と感じ、実際に爪を舐めるということはしないですよね。舐められる方も舐める方も気持ち悪い。


ろう者(相手)の気持ち、考え方を考える。とても難しかったけれど、いろんな事を考えた時間でもあったと感じます。

これも、すごく大事な事!


そして、今回はMCも多くの生徒さんで担当して、お客様と会話を交えながら進めていきました。

担当者それぞれのカラーがあり、2時間があっという間に過ぎたように感じます。


今回お越しいただいたお客様の中に、都合がつかず発表会には参加できなかった生徒さんや、難聴の方、手話サークルに通っている方、講習会に〇年通って壁にぶち当たっている方等々…いろんな方に来ていただきました。

発表会終了後にフリートークを設け、皆さんから「楽しかった。とても良かった」というお言葉をいただき、とても嬉しく思います。


今回の発表会を終えて感じたことは、(毎回感じているかもしれないけれど)みんなと一緒に一つのことを作り上げる事を経験できて良かったということ。

手話という共通の言語を通し、発表会という一つの事を作り上げるって凄いことだと感じます。


練習も、笑いも、失敗も、成功も…全てをみんなで共有出来たことが、貴重な体験であり楽しい時間だったと感じます(疲労感、達成感、緊張感等々含みます)

そして、練習や本番を通して「表現力、対応力」を身につけられるのが発表会の醍醐味なんだと感じます。言葉では上手く表現できないのですが、教室だけでは経験できないことがたくさんあるんです。座学だけでは学べない、特別な経験を経て手話も人としても成長するんだろうな…。


そんな機会を提供してくださる花井先生に感謝です。いつもありがとうございます。

そして、参加者の皆さん、お疲れ様でした。


当日お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。


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