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執筆者の写真HANAIプロダクション

まつ吉コラム #5

こんばんは、まつ吉です。


9月28日に行われた手話発表会では演者の人はもちろんのこと、MCが7人、通訳が5人いました。

MCは、演技と演技の間を繋ぐ、また発表会の雰囲気作りをするとても重要な役目。 そして、通訳は手話がわからない人に内容を伝える大切な役目として、それぞれが担当していきました。

この、MCと通訳… 実は、当日に担当を言われ人もいますし、事前に言われた人もいます。また、担当をした方には実際に通訳をした経験がある人もいれば、未経験の人もいました。

突然「担当だよ!」と言われた人達の中には、 何で急に?と思っている人もいたかもしれませんし、困ったけどやってみよう…みたいに皆さんそれぞれの受け止め方があったと思います。 でも、何で突然言われるのでしょうか?

それは、対応力を身につけるためなんです。

私は正式な通訳としてのお仕事をしたことはないけれど、教室の飲み会などで、突然「通訳して!」と言われることがあります。慌てるし、内容をきちんと伝えられないことって沢山。そして、終わった後に反省の嵐… 飲み会の場でも臨機応変に対応しなくてはならないのだから、通訳のお仕事で、瞬時に対応しなくてはならない事ってたくさんあると思うんです。 誰かがいつも助けてくれる訳ではなくて、その場で自分の判断力と自分を信じてやらなくてはならない事ってあると思うんです。 ミスだってあるし、スムーズに行くこともあると思うんです。緊張もするし、その緊張に負けそうになることもあるけれど、それを経験するからこそ通訳や、人として成長するのではないのかなと思うんです。

これって、通訳の仕事だけではなくて、仕事をしていれば言われてないことも要求されるし、突然イレギュラーな事って、沢山あると思います。

今回の発表会。通訳の方は色々いました。 間違えて訳していることもあれば、完璧に訳していることもありました。 発表会を見に来てくださった方は、手話が全くわからない人もいれば、わかる人もいます。 通訳の訳し方一つで伝わる内容が全く違ってしまうことがある。通訳の存在って正しく伝えれば素晴らしいけれど、間違えて伝えてしまった時は恐ろしいと感じました。 例えば、「消費税10%値上りする前に慌てて買い物する人たちが多いというのをテレビで観たんだよ。」という内容が「増税前にテレビのリモコンを買おうと思ってるんだよね」と変換されてしまったように、全く違う内容になってしまうことって沢山あるんです。 これは、読み取りの問題もあるし、色んな知識や経験がなければきちんと訳せないということを感じました。緊張感やその場の雰囲気に飲まれてしまう…色んな要素があったかもしれないけれど、座学だけではなくて、色んな通訳の場を経験して経験値を上げる事で技術も上がっていくのではないのかな…。

先生がいつも「視野を広く。興味がなくても知ることが大切。想像力を豊かに…」と言っていることを痛感したように感じます。 知らなければ言えないし、興味がない。分からないは通用しない。 知ろうとする気持ちや行動。分からないなりに想像する力…教室でいつも言われてること、苦労しながらやっていることが、発表会という場で発揮されるのだと思います。

発表会とは… 教室で学んでいることを実際に発揮して実感できる場。そして、手話の技術や表現力を磨き上げられる場。


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