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ちかコラム #3


こんにちは!ちかです。今回のコラムでは、来日されていたアメリカ手話通訳のジェイドさんとお話しした中でのエピソードをお話しします。

以前、花井先生に「ASL(アメリカ手話)で『満足』ってどうやるの?」と聞かれ、私は「surtisfied (満足)」だと覚えていた”両手の平を下に向け右手は胸のあたりに左手はお腹のあたりに置く”表現をしたのですが、ジェイドさんに聞いてみると「間違ってはいないしプラスの意味で使うこともあるけど、マイナスの意味で使うことが多い」と言われました。例えば、日本語で「いっぱいご飯を食べて満足。」という文章にASLのsurtisfiedを使うと「もうお腹いっぱいで満足(だからもういらない)。」という少しネガティブな意味が含まれるそうです。「テストの結果に満足した。」みたいな感じでは使えるの?という花井先生からの質問には、ジェイドさんは「う〜ん...使えなくはないけど...」と悩んでいました。おそらく、ASLや英語ではこの場合「テストの結果が良くて嬉しい。I'm happy with my test score.」のように「嬉しい、幸せ」を使った方が合うのかもしれません。そもそも「満足」という概念が違うのかなと思いました。

先生とジェイドさんが連絡先を交換する時にも、文化の違いにより説明が必要な場面がありました。花井先生がジェイドさんにメールアドレスを伝えるとジェイドさんはLINEじゃないの!?と驚いていたので、花井先生がどうしてLINEではなくメールの方が良いのかを説明し、それを通訳して欲しいと言われました。花井先生がLINEを好きでないのは「LINEだと既読がつくでしょ?すぐに返信しないと読んでいるのになんで返信しないのかとか、日本人は細かいからめんどくさいんだよ。」という理由なのですが、この「(性格が)細かい」と「めんどくさい」を上手く説明できずに苦労しました。「細かい」は「深く考えすぎるっていうか...」という感じで伝えたのですがジェイドさんはう〜ん?と微妙な表情。その後「sensitiveってこと?」と聞かれ、あ〜それが近いかも...という結論に至りました。

また「めんどくさい」は以前私がコラムに書いた「お疲れ様」と同じく代表的な”英語にない日本語”です。学校で習った人もいるのではないでしょうか。辞書を引くと「troublsome」が出てきますがこれは日本人の思う「めんどくさい」とは違います。私は結局良い説明が思いつかず「嫌い:dislike」で表現してしまったので、他に良い表現が分かる方、ぜひ教えて頂きたいです...

いかがでしょうか?文化の違い、言語の違いはすごく面白いですよね!日本手話とASL、日本語と英語が違う文化の影響を受けた異なる言語であるように、日本手話と日本語も異なる二つの言語です。辞書には「troublesome」が載っているけれど「めんどくさい」とぴったり同じ意味ではないという話をしましたが、これは日本手話でも同じですね。辞書に載っていたからと考えを縛られずに、また日本手話と日本語が別の言語であることを忘れずに、頭を柔らかくすることが必要です。ジェイドさんとの交流ではそのことに改めて気づくことができました。

ジェイドさん、教室に遊びに来てくださりありがとうございました!私は久しぶりにASLでたくさんおしゃべりすることができてとても楽しかったです(^^)(先生にいつもより表情が柔らかくて生き生きしていると言われました...笑)ジェイドさんとはチャンネルのために動画も撮影したので、そちらもお楽しみに!


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