
発表会から学ぶこと
#1 想像力
『発表会?』『劇? 』『練習あるの…?授業は?』という質問をよくうける。
手話の勉強は、記憶や学習だけじゃないって事を伝えたい。
『発表会』にむけて、そのチームがひとつにまとまるために、意見を伝え、みんなで相談したり…
そういう事が本当の『学ぶ』ということだと思う。
ろう者は飲み会などで、皆の会話(手話)を自然に幅広く見ることができる。
それに対し健聴者は、むかいあって会話をしてしまう。
広くまわりを見ながらみんなと会話(手話)する、そういうことに慣れることも大切だと思うんだよ。
授業だと、講師の授業を受けるという形になってしまう。
でも、発表会をすることによって、コミュニケーションの大切さを学べるんだよ。
それって、とても大事だよな。
役を決め、その手話表現をすることだけじゃなく、その役の気持ちになって想像してみて欲しい。
例えば、ろう者の生活や、突然聞こえなくなった時の生活って、どうなんだろう…
そんなことも想像してみて欲しい。
恋愛や友達とのつきあいが浅い時は、なんとなく曖昧なままですませられたことも、
付き合いが深くなればなるほど、ズレや勘違いに気がついて、
それを伝えることでぶつかったりケンカしたりもする。
もちろんそれは、ろうと健聴の違いだったり、男女の違い、文化、生活環境、性格、考え方の違いも左右すると思う。
そんなことも含め、今まで経験したことのないも事も、
ちょっと考え想像してみて欲しい。
たとえば、経験なくてできないなら
想像しながら演じてみてほしい。
正しいとか正しくないとかそういう問題じゃなく、想像力って重要だよ。
経験より想像の方が、もしかしたら大切かもしれない。
今までやってきたことが、経験だ。
でも、明日がどうなるかなんて、誰にもわからない。
今までの経験と同じとは、かぎらないんだよな。
今まで経験したことのない事にぶつかったとき、どうするか…想像してほしい。
人生もそうだよ。
そして手話も想像力重要だよ。
イメージ力も判断力も工夫力、人間力とすべてがつながり、スキルが上がる。
そして、手話スキルも上がるよ。
