NA花井盛彦手話教室【NA】初級 7月23日(水)
- HANAIプロダクション

- 8月12日
- 読了時間: 4分
こんばんは、スタッフの西島です。
今日の【NA】初級クラスは、HANAIプロダクションのスタッフブログの中から、気になるものを選んでいきました。
2024年4月のレッスン。
「旅行」と「行く」の単語に頷きや首振りを入れて文章を作ります。
日本手話での「てにをは」や「だから、でも、時」等はNMMや頷き、首振りが担います。
頷きの動かし方も、少し変えれば沢山のニュアンスが生まれ、細かな会話が可能です。
旅行に行こう!
旅行に行きたい
旅行に行けたら…
旅行に行かない
旅行なら行く
日本手話でのパターンも、表現がいろいろあります
旅行に行きたい
日本語対応手話だと
『旅行』『行く』『したい』
日本手話だと
『旅行』『行く』『NMM』
旅行なら行く
日本語対応手話だと
『旅行』『なら』『行く』
日本手話だと
『旅行』『NMM』『行く』
NMMの使い方によって、いろんな意味をもちます。
日本手話の特徴や魅力の一つですね。
手話サークルや講習会では、単語のみを勉強することが多いです。
単語を覚えるだけでは、ろう者との会話は難しく、ズレが起こります。
日本語に頼った単語だけでなく、NMMやCL、ロールシフトを適切に使う事が重要です。
NA花井盛彦手話教室で学ぶと、ろう者から「上手くなったね」と驚かれると生徒さんからよく聞きます。
上達する秘訣が沢山詰まっているからですね。
2025年6月のレッスン。
言葉の壁、コミュニケーションの壁について話しています。
ろう者で困る事…と言うよりも、苦しい事が多い。
どんな事がある?と話していきました。
3人以上集まれば、聴者でも少なからず感じる事もある疎外感や孤独感。ろう者は尚更です。
会社、学校、地域でも、基本的には聴者しかいないので、寂しさを感じている人は多く、気軽にどこかに行くことも躊躇します。
ろう者が感じる孤独感は、日を重ねる事につらく感じると言います。
『明日は月曜日か、仕事嫌だな』
聴こえにかかわらず、誰もが感じた事のあるこの気持ちは、レベルは桁違いに違く、仕事中や休憩中に自由にお喋りにも参加できず、口話や日本語主体の会話はつまらなく、退屈で寂しい思いをしています。
口話や日本語を得意としているろう者でも、複数人での会話は難しかったり、実は内容が違って伝わっていたりすることも。
1日が長く感じ、聴者に悪いイメージを持ってしまうこともあるとか。
聴者は「手話を勉強する時間がない、手話はできない」と簡単に言って、同じ空間にいてもお構い無しに音声のみでコミュニケーションをしたり。
「筆談する係」を決めて、必要最低限しか情報を共有してくれなかったり。
忙しい時間を割いて手話サークルや講習会で日本語対応手話を勉強してくれる人、参考書で単語を覚えてくれる人、一緒に楽しみたいからと「手話歌」を公開してくれる人、会話の内容を文字起こししてくれる人。
配慮しようと考えてくれる優しい人は沢山いますが、そもそもその優しさは、聴者の世界の日本語が中心で、日本手話が第一言語のろう者とは「言語が違う」という根本的なところが抜けており、他所で会った通訳さんの中には「日本語対応手話を覚えないで、恥をかくのはろう者だから」と、日本手話を日本語対応手話に直すように諭している人も…。
人間が生きていく上で、睡眠や食欲等の三大欲求の次くらいには、コミュニケーションに対する欲求も重要ですよね。
コミュニケーションに関する欲求は、満たされることで幸福感や満足感を得ることができます。
日本手話、言葉に頼りすぎないコミュニケーションを少しでも聴者が知ってくれていたら、「聴こえないから書いてあげよう」ではなく、本物の日本手話を少しでも知ってくれていたら、みんなで楽しめるのに…。
花井講師の話しを聞いて、想像以上に衝撃でショックを受けました。
聴者の私たちには想像することしかできません。
ですが、相手の立場に立って知ろうとする。相手のためだけでなく、それは必ず自分のためにもなります。
今日もお疲れ様でした。

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